はじめに
「実はちょっと馬鹿にしてた」
と言うのが本音。
死んだ人間に会う事が出来る。
なんて映画意外と良くある話しだし、どうせ、お涙頂戴な、映画でしょ。
と思ってました。
すいません。
ストーリー
松坂桃李さんが演じる高校生、「歩美くん」。
その祖母である樹木希林さん演じる、「アイ子さん(役中では、ほぼ、ばあちゃん)」。
ふたりの家系には、昔から死者を呼び出す事ができる「ツナグ」と言う特別な能力があった。
「ツナグ」能力は、ある鏡を通して死者を呼び寄せる事が出来る能力で、常にひとりだけが持つ事が出来る。
「ばあちゃん」がツナグ能力で死者を呼び寄せ、「歩美くん」が死者と会いたい人を引き合わせる。
「歩美くん」は、ツナグ能力の後継者で、能力を引き継ぐか迷っていた。
病気の母親を、病名を本人にも、他の家族にも告げずにいた事を後悔する、口は悪いが優しい
遠藤憲一さん演じる、畠田。
高校の同級生で親友だった、御園(大野いとさん)を殺してしまったかもしれないと悩む、嵐(橋本愛さん)。
七年前に、旅行に行ったきり帰ってこない婚約者キラリ(桐谷美玲さん)を思い続けている、土谷(佐藤隆太さん)。
それぞれが、それぞれの思いを持って、「ツナグ」に、死者に会わせてほしいと連絡する。
感謝され、後悔をさせてしまい、悲しい現実を突きつけてしまい、「ツナグ」の存在に悩む歩美くん。
歩美くんの両親がなぜ、歩美くんを残して死んでしまったのか。
「ツナグ」を受け継ぐ前なら、一度だけ死者と会えると言われ、両親に会うべきなのか。
歩美くんの葛藤と、相談者の後悔と葛藤を通して物語は進行します。
ひとつひとつがとても丁寧に作られている
通常このような話しの場合、結末に向けて、いくつかのストーリーは、結末に対する伏線のように進行する事が多いような気がします。
この映画は、ひとつひとつの話しの作り込み、そのものが映画のように作り込んでいるように感じるため、非常に濃く感じます。
僕が特に強烈な印象を持ったのが、大野いとさんと、桐谷美玲さん。
大野いとさんは、とにかく、いつどろろーん！ってなるのか、ハラハラしました。
他の役の影響なんでしょうけど、大野いとさんが出るだけで、何故か怖い。
実際には、すごくいい人の役なのに、いつうらめしやーってなってもおかしくない、雰囲気が。
桐谷美玲さんは、今までみた中で一番の存在感を感じました。
田舎から出てきた若い娘の設定なので、化粧とかも、大丈夫？って感じなのですが、逆にすごく美人に見えました。
遠藤憲一さん、樹木希林さん、佐藤隆太さんは、さすが、と言う他ないくらいでした。
最後に
もう、悲しくて悲しくて、と言う映画ではありませんが、泣けます。
なんか、お涙頂戴な映画は、嫌だけど、最近泣いてないなぁ、と思ったら、この映画がオススメです。
以上です。
