【書評】どろぼうがないた

2013年4月15日月曜日

絵本 書評

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絵本「どろぼうがないた」のご紹介です。



ストーリー
どろぼうの家は、ふたつの王国が見渡せる場所にあった。
右の窓からは右の王国のお城が、左の窓からは、左の王国のお城が見渡せた。
どろぼうは、この眺めが大好きだった。
まるでふたつの王国の王様になったような気がしたからだ。

どろぼうは泣いた事がなかった。

お金持ちの家に入って金銀を盗んでは、ピューっと風のように逃げていたどろぼうだが、ある時盗みに入ったお屋敷で猫を踏みつけてしまう。

猫の鳴き声で見つかってしまったどろぼうは、手元にあった小さな箱だけを盗んで逃げた。

家に帰って小さな箱を開けてみると、小さな鉢植えだった。

どろぼうは、がっかりした。
「こんなものいらないや」

窓ぎわにほっといておくと次の日に芽が出ていた。
次の日には、芽が伸びていた。

どろぼうは、日の当たる場所に移してあげたり、食事の時には、一緒に水をあげたりした。

芽は、どんどん伸びていった。

どろぼうは、だんだんどろぼうするよりも芽が伸びることのほうが楽しくなっていった。

どろぼうは毎晩盗んだ金銀を元の家に返していった。

大きくなって鉢に入らなくなった葉を裏の庭に埋めた。
ついでに、庭に野菜を植えて育てるようになった。
庭でとれた野菜で暮らすようになった。

野菜がたくさんとれた時には、街に出て街の人に売った。

街の人は大喜びで買ってくれた。
「最近ふたつの国の仲が悪くて野菜がないの。是非明日も売りに来てね。」

どろぼうは花を咲かせた葉の絵を書くために絵の具と筆とキャンバスを買って家に帰った。

その時、大きな音がどーんどーんっと鳴った。
ふたつの国が戦争を始めたのだ。

どろぼうは、家に急いだ。
転んで泥だらけになった。
それでもどろぼうは、家へと急いだ。

家に、つくと小屋は穴だらけになっていた。
野菜はめちゃくちゃになっていた。
花は倒れてぐちゃぐちゃになっていた。

どろぼうは、はじめて泣いた。




僕は、子どもを連れてよく図書館に行きます。
パパが図書館に行くと言うと子どもも急いでアンパンマンのバックを持ってきます。
中にはアンパンマンの絆創膏しか入っていないのですが、お出かけするときにはバックを持つものだと思っているみたいです。

自分の本は、ここで書いたように予約してさっと受け取ってしまうのですが、子どもの本は予約しません。

【図書館】図書館のヘビーユーザーが出来るまで。 | For Content Creator




いつも子ども向けの棚にふたりで行ってどれがいいかな?と言いながら絵本を選びます。

本屋さんや図書館の素晴らしいところは、自分が興味のある本の横にある本に出会えることであると、誰かも言っていました。

本書も、実は僕がこれは?と聞いた本の隣にあったものを子どもがこれがいいと言ったので借りた本なのですが、とても素晴らしい本でした。

子どもだけでなく、大人ももっと絵本を読む習慣があってもいいのかも知れません。


以上です。

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