あなたは暴風雨の中、車を運転しています。バスの停留所に差し掛かったとき、三人の人がバスを待っているのが見えました。
危篤らしい老婦人
かつてあなたの命を救ってぬれた旧友
あなたが夢にまで見た完璧なパートナー
あなたの車にはあと一人しか乗せる事が出来ません。
誰を乗せますか?
私なら、旧友に自分の車を使ってくれと言ってキーを渡します。
その代わりまず老婦人を病院まで連れて行ってくれるように頼みます。
そして私は夢のパートナーと一緒にバスを待ちます。
老婦人は絶対に助けなくてはならない。
でも夢のパートナーとの出会いも逃したくない。
あわよくば旧友に恩返しをしたい。
これら全てを満たすことは出来ないものか?
としつこく考え抜いて最善の結果を求めるのです。
必要とあらば設問の前提をひっくり返してでも、ベストな解を探します。
本書は、このような普通に考えていては「無理」な状況を、どのように「無理」と決めつけずにベストな答えを見つけ出せるか、をテーマに進んでいきます。
読み物としてもとても面白いのですが、そうだよなぁと思う名言?が随所にあります。
まず道を選ぶ。
次にその道を行く時のリスクをどうやって小さくするかを考える。
我々の選択には、期待出来るメリットがなるべく大きくなるようにと言う原理よりも、将来の後悔がなるべく小さくなるようにと言う原理のほうが強い影響を及ぼします。
「いや、それは無理でしょう」が口癖になりがちな方は、一読いただき、「無理かもしれないけど、考えてみよう」と言ってみてはいかがでしょうか?
意外と、「よし考えよう」といってみると、最初とは違った答えが見つかるかもしれません。
以上です。