正解を求めてネット検索をするという人は多いのではないでしょうか。
しかし、大人になればなるほど扱う問題が世界的にも初めて挑む問題であればあるほど、正解なんてネットには転がっていません。
最後は自分で決めて自分で正解を出すしかない問題というのは多くあるものです。
今回ご紹介する『武器としての決断思考』は、東大法学部を経てマッキンゼーに入社、独立を経てエンジェル投資家、兼京都大学客員准教授という肩書を持つ瀧本 哲史さんが授業で教えている「ディベート思考」について書かれた本です。
ディベートとは
ディベートとは、ある主題に対して異なる立場に分かれて議論することで、例えば「この企画を進めるべきか」という主題に対して賛成する立場でその理由を示す。また反対する立場でその理由を示す。個人の意思決定においても、一人で賛成、反対の立場それぞれで理由を書き出すことでより客観的に物事を見つめることができると著者は言います。
ディベート - Wikipedia
メリットの3条件
それをやるべきと賛成する際のメリットの3条件とは以下の観点で整理する。- 内因性(なんらかの問題があること)
- 重要性(その問題が深刻であること)
- 解決性(問題がその行動によって解決すること)
デメリットの3条件
それをやるべきではないと反対する際のデメリットの3条件とは以下の観点で整理する。- 発生過程(議論の行動をとったときに新たな問題が発生する過程)
- 重要性(その問題が深刻であること)
- 固有性(現状ではそのような問題が生じていないこと)
自分の人生は自分で考えて自分で決めていくしかない
著者はこれからの時代、自分で考えて自分で決めていかなければいけない場面が増えていくといいます。学問さえも、自分にとって必要な学問とは何かを考え、探し、選びとる必要がある。といいます。
しかし、子供の頃から与えられ続けている僕らが最も不得意なのもまた、自分で選んで自分で決めて行動する、ということではないでしょうか。
著者も言うようにディベート思考とは客観を経て主観で決断する方法です。
万能ではありませんが、まったく道標のない中歩くよりは、何かの方法を使ってより安心して進めるように学んでおく価値はあるのではないでしょうか?
以上です。