はじめに
会社の先輩でも、同級生でも、後輩でも、「この人はすごい。」と思う人に共通している事がひとつだけあります。それは、ブレない事。
彼ら彼女らには、共通してとてもシンプルでとても強い根っこにある「生きるための指針」があるように、感じられます。
言う事が変わらないとか、いつも良い人だとかではなく、表面上は迷いもするし、嫌われる人には嫌われる。
だけど、最後の決断はいつも最も大切にしたい何かによって決断している。
そう思えてしかたないのです。
どんな本?
本書は、まさに稲盛和夫さんの「生きる哲学」がふんだんに書かれている本。
仕事の事だけにとどまらず、生きることに対して、日本に対して言及しています。
僕が感じたのは、とにかく「キレイ」だなぁ、と言う事。
大先輩なのに失礼だとは思いますが、こんなにキレイな生き方をしている人が周りにいたら敬遠してしまいそうなほど、キレイ。
ぼくは、祖父も祖母も早めに亡くしてしまっているので、記憶が確かではないのですが、戦争を経験したような世代の方と言うのは、一番汚い部分を見ているからこそ、キレイである事に正直でいられるような気がしてなりません。
本書の中で最も印象に残った文書を引用します。
世の中のことは思うようにならない。私たちは人生で起こってくるさまざまな出来事に対して、ついそんなふうに見限ってしまうことがあります。
けれどもそれは、「思うとおりにならないのが人生だ」と考えているから、そのとおりの結果を呼び寄せているだけのことで、その限りでは、思うようにならない人生も、実はその人が思ったとおりになっているといえます。
人生はその人の考えた所産であると心うのは、多くの成功哲学の柱となっている考え方ですが、私もまた、自らの人生経験から、「心が呼ばないものが自分に近づいてくるはずがない」ということを、信念として強く抱いています。
つまり実現の射程内に呼び寄せら
れるのは自分の心が求めたものだけであり、まず思わなければ、かなうはずのこともかなわない。
いいかえれば、その人の心の持ち方や求めるものが、そのままその人の人生を現実に形づくっていくのであり、したがって事をなそうと思つたら、まずこうなりたい、こうあるべきだと思うこと。
それもだれよりも強く、身が焦げるほどの熱意をもって、そうありたいと熱望することが何より大切になってきます。
前にも書いたような気がしますが、僕の中でいつも唱えている言葉。
求めよ、さらば与えられん。
と言う言葉は、解釈が間違っていると思うのですが、まさにこういう事じゃないか、と思います。
この後に松下幸之助さんの講演の話しがあり、その中で、松下幸之助さんのとぼけたやり取りに、稲盛和夫さんが衝撃を受けた話しがあるのですが、まさに、稲盛和夫さんがその事をずっと考えて求めていたからこそ、松下幸之助さんのとぼけた言葉に稲盛和夫さんだけが真意を見出したのではないのか、と思うのです。
最後に
本書は、万人向けと言う類いの本ではないかと思います。
ある人にとっては、説教くさいと感じるかもしれません。
ある人にとっては古臭いと感じるかもしれません。
でも、誰もが歳をとり、きっとそのときに思う事は古いも新しいもなく、普遍的な感情なのではないでしょうか。
僕も本書の内容を、理解出来ないところや、共感出来ないところだらけですが、いつかこういう大人になりたいな。
と思います。
以上です。
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