【書評】現場のプロがやさしく書いたFacebookマーケティングの教科書

2013年5月9日木曜日

書評

t f B! P L


Facebookって何?
と聞かれる事は少なくなりました。

うちの60歳を超える両親ですら、Facebookの存在は知っています。

本書は、まだFacebookってなんなのだろう?
と言う時期から(と言ってもたった二年ほど前の話しです。)Facebookページの運用担当を命ぜられた担当者が試行錯誤した結果の結論をわかりやすくまとめてくれています。

Facebook興味ないけど?


タイトルから、Facebook関係ないしな、と思って本書を読まないと決めたならちょっと待ってください。

実は、僕もFacebookには興味ありません
と言うより、世の中で言われているようなプラットフォームとしての凄さ、なんて全然感じませんし、これってIT企業?って思うくらい嫌いでもあります。

でも、本書はFacebookのプラットフォームとしての凄さにはあまり触れません。

むしろ、マーケティングや、Webを使った顔の見えない相手との関係性づくりの部分にフォーカスしています。
第一章マーケティングの立場からみたFacebookページに90ページも割いています。

全体が、267ページなので三分の一にもあたる部分をマーケティングの考え方とソーシャルメディアとしてのFacebookの考え方に割いている事になります。

大事なのは、仕組みとしてのFacebookを理解する事よりも、Webを使ったソーシャルメディアと呼ばれる「関係性をいかに築くか」である、と言う事なのでしょう。

人が会話をしたくなるモチベーション


本文から引用します。

生活を円滑にする 自分の生活の中で起きたちょっとした問題を解決したい

共通のつながりを見つける 同じ趣味、同じ買い物、同じバックボーンなどつながりを見つけたい

他の人を助ける 見返りを求めるのではなく、関係性の中で「助けたい」と思う気持ち

自分の個性を築く 会話を通じて自分の考え方を知る
どのブランドが好きかは、その人のアイデンティティとなりうる


なんだか、本当にWebサービスと言うよりも、人生哲学みたいになっています。

既に、Webは、システムサービスだけではなく、人間関係や生活を構築するための一手段となったと言う事なのでしょう。


マーケティングの目標

引用します。

Facebookマーケティングの目標は、利用者との頻繁かつ軽量な対話「Fequency Light Interaction(F.L.I)」を積み重ねて、人間的な「関係」を、作ること。


これは、Facebookに限らずマーケティングの目標ですが、より個人と対話も出来る環境が整った、と言う事でしょうね。


最後に


僕はFacebookなんて嫌いさ、と思ってずっとあまり関わらないようにしてきたのですが、そうしている間に、何がよいかはわからないけどとにかく試してみる事を続けて何かを見つけた人たちがたくさんいます。

それは、プラットフォームとしてのFacebookの理解だけではなく、ソーシャルメディアとの関わりかたそのものであり、例えプラットフォームがFacebookでなくなったとしても人と人とが関わるやり方と言うのは変わらないのではないでしょうか。

以上です。

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